雨と風、さらにもの凄い不良馬場で行われた菊花賞は…
1番人気キセキは少し遅れたスタート。後ろから2番手だったが、上がって行く。14番手で1周目の800m棒を通過し、1頭交わして13番手で1周目の直線へ。クリンチャーがあがって、1コーナーへは14番手。3コーナーで逃げ馬が失速して13番手。800mの手前辺りで鞍上の手が動いて、600mでは外回って勝負服が一気に泥だらけに。4コーナーでは、各馬が内を大きく開ける中、大外を回って直線へ。水しぶきを上げながら追い出し、残り300mを切る辺りで7番手辺り。右ムチを連打して、200mを切って内の横並びの4頭を交わして先頭に。追って2馬身とリードを広げると、左でガッツポーズをしながらゴールし優勝。
M.デムーロ騎手は「(雨の影響で)すごい大変だったが、ずっと自信を持っていた。キセキは能力が高くて、本当に素晴らしい馬。少しテンションが高く、3000mは本来は得意じゃないので、何よりも折り合いに気をつけて、馬の気持ちを大事にして乗った。スタート直後からノリさんの馬(ミッキースワロー)の後ろにつけて、うまく運べた。」。
10番人気クリンチャーのスタートもそれなり。鞍上が押すが前に進まず、後方の内。13番手で1周目の800m棒を通過。1周目の直線へは14番手で入る。直線で外に出して、1周目のゴール板は12番手で通過。残り1100mを切って11番手に上がると、800mでは8番手、600mでは4番手と進出。4コーナーでは外を回って追い出して先頭で直線へ。追って右ムチの連打でジワジワと伸びていたが、200mを切って外から一気に交わされる。内からも近づいてきたがハナ差凌いで2着。
藤岡佑介騎手は「滅多にないほどタフな馬場のなか、外を押し上げて4角先頭という力ずくの競馬でしたが、よく頑張ってくれました。中団から押し上げていった内容も先につながるはず。あそこまでいったら勝ちたかったですが、力があるところは見せられました」 。
13番人気ポポカテペトルのスタートもそこそこ。1周目の残り800mで10番手辺り。直線では前に馬を置いて、同じ位置をキープ。コーナーで内を利して、8番手で向う正面へ。その後はずっとその位置で4コーナーへ。やや内目を回って直線では馬場のいい外へ。同時に右ムチが入って追って3番手。追いと左ムチで残り200mで2番手に上がるも外からキセキに一気に交わされる。ムチと追いで頑張ってクリンチャーを捕えようとするも届かず3着。
和田竜二騎手は「道悪が上手なんでしょうね。周りの馬が押している中で行きっぷりが良すぎて引っ掛かっていました。こういう条件なら強い馬なのだと思います」。
4着はマイネルヴンシュ。5着はダンビュライト。
2番人気アルアインは7着。C.ルメール騎手は「ダンビュライトの後ろのいいポジションでレースが出来ました。最後は疲れてしまいました。直線でレースをやめる感じでした」。
3番人気ミッキースワローは6着。横山典弘騎手は「よく頑張った。すごい馬場だった」 。
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予想は1着、4着、7着、13着。
敗因はクリンチャーの前走を気にして、予想候補に入れず。皐月賞4着はありましたが、敗因も特にコメントからは伺えなかったので、状態も分からず。
さらにポポカテペトルを予想候補に残すも、予想から外す。青葉賞2着のベストアプローチを上に見たのもあったが…。
位置取りとしては1~3着までがほぼ同じような位置取り。出遅れた馬が結果的に仕掛けも遅れて良かったようで、早目に前に行った馬は厳しかったか。
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マイネルヴンシュの柴田大知騎手は「馬場は気にしなかったが、周りを気にしてハミを取らなかった。それでもスタミナがあるので、最後はしっかりと脚を使ってくれました」。勝負所で動いていれば、上位はあったかと…。
ベストアプローチの岩田康誠騎手は「メンコ(覆面)を外して行きっぷりがよくなって、いい位置を取れました。ただ、この馬場は厳しかったです。引っ張っているうちはいいんですが、追ってからかなりのめっていました」。
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ペースが大変遅く、どの馬にもチャンスがあり、位置取りや馬場の適性が大きかったようです。
後、血統的には父か母父だけでOKな事もあったので、今回のメンバーではもう少し幅を持たせるべきでした。
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