京都1600mで行われるGⅠ「マイルチャンピオンシップ」。
春の安田記念と双璧をなす古馬マイルGⅠ。以前はかなり堅い印象のレースの時期があり、途中で大きく荒れはじめ、堅く収まりだしたかと思うと、荒れてみたりと数年毎に「流れ」みたいなモノが出たりするレースなのかと。
マイルCSの傾向 (過去10年の連対馬データから) 2017
【実績】
最低連対ラインは「重賞2着」。
該当するのは…
「マイラーズC2着、安田記念8着、スワンS3着」の14年時のフィエロ
「ラジオNIKKEI杯5着、京成杯7着、ダービー卿CT2着、京王杯SC12着、富士S9着」のマイネルファルケ
前者は、重賞3戦でGⅡ2着と3着と底を見せておらず、当日3番人気。
後者は、重賞5戦で2着1回、他も「0.4秒差以内」とおおきく負けていないが、ココ10年で見ても1000mの通過が2番目に遅い年(2年前まで最も遅かった)で、メンバーや展開面もあったかと。
次点は「重賞勝ち」。
「富士S1着」のダノンヨーヨー
この重賞1戦のみで、本馬が1番人気と出走メンバーの部分が大きかったか…。
次々点は「重賞2着3回」。
「重賞8戦してマイラーズC2着、マイルCS2着、スワンS2着」の15年時のフィエロ
15年のフィエロはGⅢ以下への出走はなく、GⅡは常に2着か3着で、当日2番人気。
残り16頭は「重賞勝ち+重賞連対」。
細かくは『GⅡ以上連対+重賞連対』。
GⅠは「GⅠ連対」13頭、「GⅠ3着」3頭、「GⅠ初出走」2頭、「安田記念8着のみ」1頭、「安田記念9着のみ」1頭。
【距離】
全馬に共通するのは「1600m以上勝利」。
ただ、1600までだったのは1800m以上が…
「出走なし」のミッキーアイル
「スプリングS4着と毎日王冠6着」のグランプリボス
「東京優駿15着のみ」のエーシンフォワード
数をあまり走っていなかった。
残り17頭は『1800m以上連対』。
馬場の内側が荒れてきており、外を回らされるケースも多いので、コレを中心に考えたい。
「1800m勝ちで1600m以下初」のトーセンラーが「距離短縮」でやれている。
【コース】
「京都連対」17頭、「初出走」1頭。
残りは…
「マイルCS3着のみ」のイスラボニータ
「スワンS8着とマイルCS8着」のフィフスペトル
共に関東馬で、前者は初関西で出遅れGⅠ3着、後者は3歳時に休み明けと次走で共に「0.5秒差」と悪くなく、その後に阪神でファイナルS2着と輸送はこなせていた。
あまり難しいコースではないと思うので、輸送以外に大きな問題はないかと。
【脚質】
「逃げ」2頭、「先行」5頭、「差し」12頭、「追い込み」1頭。
1000mは57.5、59.0、56.7、58.3、58.0(稍重)、58.6(稍重)、56.7、58.7、57.9、58.0で、ペースが遅めの年やGⅠ馬の場合には「逃げや先行」が絡むが、基本は中団から後ろが多い。
【前哨戦】
「天皇賞(秋)8、1、9着」3頭、「スワンS(3、2、1、8、1着)」5頭、「富士S(2、7、1、1、9着)」5頭、「スプリンターズS(6、2着)」2頭、「安田記念1着」1頭、「毎日王冠1着」1頭、「京都大賞典3着」1頭、「府中牝馬S1着」1頭。
着順はGⅠの天皇賞(秋)はともかく、スワンS8着や富士S9着などでも可能性はある。
半分近くの8頭が「1着」なので、1頭は入れておきたい。
【その他】
「人気」は1番人気5連対、2番人気3連対、3番人気3連対と上位は約半分。
4番人気4連対で、残りは5、8、11、13、14番人気。
出走メンバーなどにもよっては二桁人気も絡むが、1~4番人気が中心。
上位人気で4着以下に敗れたのは10年で…
「GⅠ3着以内かGⅠ初出走」
「海外馬」
「天皇賞(秋)組」
「実績不足」
「距離久々」
「京都初や実績なし」
「先行馬」
「追い込み」
など。4、5着に来ている「天皇賞(秋)組」などは惜しい内容も多かったが、他は傾向的に危うさもあった。
連対馬にも該当しているケースもあるが、戦前から過剰な人気も見られるので注意したい。
「上がり3ハロン3番手内」は10年で12頭。
差し馬の数の割には該当馬が少なく、追い込みも絡みにくい。
ダイワメジャー以外は「連対時には速い上がり」があり、早めに仕掛けている事が多い。
コース替わり(Cコース?)の影響などにもよるが、開催の割に前が残れると考えてもいいかと。
「鞍上」は10年で「武豊」騎手、「岩田康誠」騎手、「横山典弘」騎手、「藤岡佑介」騎手などが2連対ずつ。
複数年連対している馬もいるが、藤岡騎手以外は違う馬での連対しており、相性がいい。
5年ほど延ばすと、「武豊」騎手、「C.ルメール」騎手、「池添謙一」騎手らが2連対ずつ増える。
「上位人気で4着以下に敗れた」鞍上は、「福永祐一」騎手と「C.ルメール」騎手が3回該当しているが、二人は3着以内が2回以上あり、数年延ばすとさらに増える。
ただ、次点2回該当の「川田将雅」騎手は15年でも3着もない…。
「年齢」は10年で…
「4歳」8連対
「5歳」8連対
「6歳」3連対
「8歳」1連対
有力なのは「4歳と5歳」。8歳はカンパニーなので少し例外的かと。
「上位人気で4着以下」は3歳4頭、4歳5頭、5歳2頭、6歳3頭、7歳2頭。「3歳が苦戦気味」で、4歳より5歳の方がやや信頼できそう。
2000年までは3歳(旧4歳)は古馬と2キロ差だったが、01年からは1キロ差と斤量が重くなった影響か劣勢。連は04年時のダンスインザムードのみ。
ちなみに性別は「牡18:牝2」。
古くはニホンピロウィナー、ダイタクヘリオス、タイキシャトル、近年ではデュランダルやダイワメジャーなどが連覇している。
他にもフィエロ、、スーパーホーネット、エイシンプレストン、バンブーメモリーなどの2年連続2着、連覇前のダイワメジャーの2着、ダンスインザムードの隔年2着など「リピート率」が高い?
力が抜けている場合もあるだろうが、条件に該当する馬が好走しやすいのかも。
ただ、前年の連対馬が人気をして敗れている場合もあり、コレだけで飛びつくのは危い。
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