阪神1600mで行われる2歳牝馬GⅠ「阪神ジュベナイルフィリーズ」。
かなり前は関西の2歳(旧3歳)のチャンピオン決定戦だったようですが、91年に牝馬限定戦で「阪神3歳牝馬S」に。01年から競走馬年齢の国際基準に合わせた事で現在の名称に変更。
桜花賞と同じ阪神1600mという事もあり、来年に向けて注目の1戦。阪神改修後は12回目。さらに旧・ジャパンカップダート(チャンピオンズC)の東京→阪神移行の影響で、08年からは開幕→2週目開催になって9回目。時計の部分で影響が見られます。3着は別記事「
阪神ジュベナイルF3着の傾向 2017」で。
阪神ジュベナイルFの傾向 (過去10年の連対馬データから) 2017
【実績】
最低連対ラインは「未勝利勝ち直後」。
該当するのは…
「新馬3着、未勝利1着」のブエナビスタ
ただ、新馬の内容が「後の皐月賞馬と東京優駿2着馬相手に、先行が勝つ展開で後方待機からの3着」
次点は「新馬勝ち直後」。
ジョワドヴィーヴルとレーヴダムール
次々点は「500万2着」。
「牡馬相手に黄菊賞2着」のトールポピー
2歳重賞やOPの乱立(充実)によって、メンバー次第では「賞金400万」は難しい年も…。
その後は「500万勝ち」。
「OP以上が小倉2歳S9着のみ」のクロフネサプライズ
「OP以上出走なし」のアパパネとショウナンアデラ
残り13頭は「OP以上連対」。
内10頭は「重賞連対」、後は「OP1着」のソウスルターリング、「OP1着、ファンタジーS3着」のホエールキャプチャ、「OP2着、500万1着」のダノンベルベール。
クロフネサプライズ以外に上のクラスで連がない馬はなく、「出走があるなら『上のクラスで連対』」はほしい。
ちなみに古い所では02年に「新馬2着、新馬1着(旧ルール)、500万3着」のヤマカツリリーがいる。
【距離】
全馬に共通するのは「1400m以上勝利」。
1400mまでだったのは1600m以上が…
「初出走」のクロフネサプライズとアイムユアーズ
共に「1200m未勝利勝ちと1400m勝ち」。
残り18頭は「1600m以上勝利」。
内8頭は「1800m以上連対」で、「1800m2戦2勝」のソウルスターリング、「1800m2着、2000m勝ち」のトールポピーは「1600m以下初」での勝利。
旧コース時代は「1200m勝ちのみ」の連対があったが、改修後は出ていない。
【コース】
「阪神連対」3頭、「初出走」17頭。
連対のあった馬の内1頭は「9月の未勝利」、2頭は「6月か7月の新馬」。
近年は2歳戦が阪神開催スタートになったので、その割には少なく感じる。が、以前は牝馬限定戦が少なく1200や1400mしかなかった事、関東馬の活躍を考えると「阪神連対」にこだわる必要はないかと。ただ、出走していてダメなのは危ない…。
2012年からは9月に牝馬限定の1600m戦も新馬が1戦あるのだが…ま、連対馬は5年で10頭のみという事もあってか、連対馬出ていない。
【脚質】
「先行」5頭、「差し」12頭、「追い込み」3頭。
1000mの通過は58.8、58.7、59.2、58.4、57.8、60.2、61.2、59.6、59.6、58.1で、速くなる事が多め。
直線が長い影響もあり、後ろからの馬が多い。
08年からは2週目開催。ただ、12年はかなり内が綺麗な状態で、時計の割に前が残れた。当日の馬場の状態を確認できるならパトロールビデオなどをチェックしたい。
【その他】
阪神改修後の10年で「人気」は1番人気5連対、2番人気3連対、3番人気2連対。
4番人気2連対、5番人気4連対、8番人気2連対で、残りは10番人気と15番人気。
上位人気が少し不安定だが変わりに4番人気と5番人気が来ており「1~5番人気」が中心。未対戦の馬も多いので、少し「過剰人気」もみられる。
上位人気で4着以下に敗れたのは…
「重賞勝ちかOP勝ち」
「良血」
「休み明け」
「脚質」
「距離初、或いは連なし」
「イレ込み」
「大きく出遅れ」
などで、「実績」に関しては分かるが、不安要素がある馬でも人気になっている。
未成熟で繊細な2歳牝馬という事もあって、少しのマイナスが大きく影響するので気を付けたい。
「上がり3ハロン3番手以内」は20頭中15頭。
ある程度前につける馬は該当していないが、基本は「良い脚を使う馬」がいい。
「最速」は10年で7頭なので、最も脚が使えそうな馬は、出来れば選んでおきたい。
20頭すべてに「勝利時に上がり2番手以内」。
「鞍上」は10年で「C.ルメール」騎手、「蛯名正義」騎手、「福永祐一」騎手の2勝、「池添謙一」騎手の2連対が複数連対。
重複している騎手は少なめで、リーディング上位騎手が良いワケではない。
「上位人気4着以下」では「和田竜二」騎手の3回がトップで苦戦中?
他も「福永祐一」騎手、「川田将雅」騎手、「濱中俊」騎手の2回該当…。
上位にも名のある「福永祐一」騎手はともかく、2着止まりの「川田将雅」騎手と「浜中俊」騎手は今後に期待。
ここ10年で「須貝尚介」厩舎が2勝。
続いて「国枝栄」厩舎が1勝2着1回。
有力馬を預かる事もあるだろうが、仕上げや牝馬の得手不得手などもありそうなので、そういう部分から狙うのもひとつか…。
関西圏のGⅠだが、他と比べると関東馬の活躍が目立つ。
改修後の「大崩れは来ない」は2012年に破られましたが…
ウインファビラスのアルテミスS5着、クロフネサプライズの小倉2歳S9着と新馬4着、アニメイトバイオの新馬5着以外に「3着を外していない」。
幅を見ても「500万や未勝利で3着を外している」のはマイナス。
12年が大荒れになりましたが…
改修後の10年間の平均が馬連5815円、3連複5万5006円
(12年を除くと平均で馬連2306円、3連複6152円)
改修前の5年の平均が馬連1万5530円、3連複10万8690円(3連複は4年分)
と、改修後は配当が収まってきている。
以前ほどの「大荒れ感」は影をひそめてきているので、出走メンバーが余程怪しくない限りは、ある程度の人気を狙いたい。12年のような事がないとは言えないが…。
恒例となっていた「種牡馬の連対の重複が少ない」は、改修の影響などもあって該当しなくなってきた。
「初年度や2年目に力を入れたい新種牡馬」に加えて「仕上がりの早い牝馬」という事もあったとは思いますが、海外種牡馬だけでなくマイナー種牡馬など多くの種牡馬が絡んでいた旧コース時代は「特別な印象」がありました。オールドファン?としては懐かしい…。
改修後はディープインパクトの3連対がトップ。
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